歯科が苦手な方に伝えたいこと 臨床歴25年の院長がお話しします。(歯科恐怖症の方へ伝えたいこと)
「わからない怖さを感じたことはありますか?」
昔、「エイリアン」という映画が、すごく怖い映画ということで流行りました。
ですがエイリアン(1作目)には、ほとんどエイリアンという怪物は現れません。
わからないうちに人間が襲われて、正体がわからないまま終盤まで過ぎていきます。
この映画を観た人たちは、正体がわからないからこそ恐怖を感じていたのです。
歯科医院でも同じようなことが起こります。
歯科医院内の「先生・スタッフ・雰囲気」「器材」「治療内容」が分からないからこそ恐怖を感じ、その恐怖が増幅しています。
この恐怖を解消するためには、我々と患者さんと医院の実質な関係が重要になります。
そしてそれはすぐ簡単に関係構築出来るものではありません。
また当院に嘔吐反射という、物が口に入ると嘔吐してしまう患者さんがいます。
その方は初めて来られた際はとてもじゃありませんが、診療をおこなえる状況ではありませんでした。
ですが、何度も来て頂いて少しずつ診療をしていくことで、長い時間嘔吐することなく、
診療を続けることが出来るようになりました。
長く治療を続け、その人個人とおつきあいすることで「他人の行為を自分の行為として受け入れられる」ように変わっていったのです。
例えば脇の下を他人にくすぐられると非常にくすぐったいですが、自分で触ってもあまりくすぐったくありません。
何事も最初からスムーズに違和感もなくいくわけがありません。
たまに標ぼうに「怖くない歯科」と謳っているところがありますが、私は疑問に感じます。
お会いしていないのに、患者さんが怖く感じないなんて分かるわけがないのですから。
私は初めて会った方でもしっかりと話をして、なぜ恐怖を感じているのか理解するように努めています。そこでその人、その人の怖さは何から来るものなのかをよく考えます。
怖い理由は様々です。
におい、音、麻酔や治療の痛み、主治医の声が気になる、治療の内容が不明瞭、周囲の目が気になる、主治医の先生に怒られたことがある、
ですが歯科医も患者さんも人間同士です。良好な関係が築ければ、私は歯科医院という場所はそんなに怖くないものだと思いますよ。
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執筆者
プロフィール
譽田 徹Toru Honda
ほんだ歯科医院おおたかの森
理事長
当院では、患者さんお一人お一人を自分の家族や大切な人のように思い、より安心して良質な歯科治療を受けていただくために、ホスピタリティを重視しております。
その為にも常にスタッフと連携し、あらゆる面での改善に向けて励んでおります。
患者さんとの信頼関係を築きながら診療を進めてまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。