予防とは
予防とは、むし歯や歯周病を未然に防ぐ取り組みです。
「病気になってから治す」のでは、残念ながら歯を長持ちさせることができません。「病気になる前に防ぐ」ことで、歯の健康寿命を延ばすことができ、高齢になっても自分の歯で過ごせることがわかっています。
予防を効果的に行うには、毎日の「セルフケア」と定期的な歯科医院での「プロケア」が欠かせません。どちらか一方では不十分なため、歯科医院と二人三脚で歯を守っていきましょう。
歯磨き指導（TBI）
TBIとは、Tooth Brushing Instructionの略で、歯科医師や歯科衛生士による歯磨き指導のことです。
当院では、まず普段の歯磨きで磨き残しの多いところを確認していただきます。その後、お一人お一人の歯並び、詰め物・被せ物の形、むし歯・歯周病リスク・顎の大きさなどに合わせて歯磨き指導を行っています。
自分にぴったりの磨き方を身につけることで、より効果的に歯垢を除去することができるので、一度ご相談ください。
歯石除去
歯石とは、磨き残した歯垢が石のように固まったものです。歯垢は約2週間程度で歯石に変わるといわれており、歯石になってしまうと歯ブラシでは落とせません。
また、見た目はキレイな歯に見えても、目に見えない歯と歯ぐきの間に歯垢がたくさん溜まっていることもあります。歯周病予防のために、定期的に歯石除去を受けるようにしましょう。
シーラント
生え始めの歯はやわらかく、非常にむし歯に弱い性質があります。そのため、むし歯になる前に歯科用プラスチックで汚れが溜まりやすい奥歯の溝や前歯の裏側をコーティングして、歯を守る方法がシーラントです。お子さんにとって効果の高い予防法と考えられ、さらに歯の凸凹を埋めることで保護者の方の「仕上げ磨き」も楽になります。
保険診療で受けることができますので、お気軽にご相談ください。
※シーラントには専用の歯科材料を使用します。
フッ素（フッ化物）
フッ素はむし歯菌のはたらきを抑制し、歯の再石灰化を促してくれます。また、歯質を強くしてむし歯になりにくくする働きもあります。
歯科医院では、歯磨き粉などに含まれるフッ素よりも濃度の高いフッ素を塗布することができるので、定期的に受けることでより高い予防効果が得られます。
お子さんの乳歯や生えかけの永久歯はもちろん、大人の歯にもおすすめです。特に、歯周病によって歯ぐきが下がり、露出してしまった歯の根元のむし歯予防に効果的です。
歯面研磨（PMTC）
PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略で、歯科医院で専用の器具や薬剤を用いて行う歯のクリーニングのことです。カチカチに固まった歯石や、ネバネバと歯に絡みついているバイオフィルム(細菌の膜)までキレイに除去します。また、タバコのヤニや茶渋などによる軽度の着色も除去でき、歯の白さを取り戻すことができます。
PMTC後は、歯の表面がツルツルになるので、汚れがつきにくくなる効果も期待できます。